6月20日(木)、第73回関西蔵前懇話会が、西日本センターを基点にハイブリッド
形式(会場参加者名9名、Zoom参加者21名)にて開催されました。
話題1 オスマンのトルコ世界遺産探訪
大志万直人(S58応物博) 京都大学名誉教授
冒頭で、Oshimanという名前が、トルコのオスマンというポピュラーな名前に似ている
ことから、オスマンと呼ばれていたので、タイトルの「オスマンの…」とは、「大志万の
…」との意味ですと面白い話をされました。トルコには現在21の世界遺産があるが、
その中から、オスマン帝国以前のトロイの遺跡、ベルガマ遺跡、エフェス遺跡、アニ
遺跡の4カ所の古代遺跡の紹介がありました。それぞれに関して、現地の写真を使っ
て、欧州とアジアの文化、宗教が交錯するこの地での王国・都市の変遷を伝える
遺跡に関する臨場感ある興味深い説明でした。また、各遺跡にある、劇場と蔵書量
を競った図書館、それから、水利にかかわる水道管、水道橋の話が印象的でした。
実は、この5日後に個人的にトルコ旅行を予定しており大変興味深く拝聴しました。
話題2 蒸気タービンプラント補機の挙動
真鍋 純(S48機械) 元三菱重工
真鍋氏は、ご自身の仕事であった原子力発電プラントに関して東工大で博士号をとられた
論文資料中の写真と図を使って、原子力発電は原子炉とその発生蒸気で発電する蒸気
タービン発電機から構成されるが, 蒸気タービンプラントを構成するタービン本体とそれ以外の機器
である補機の基本的構成と制御の課題について紹介された。 蒸気の湿り気がタービンの
回転効率を下げることから、湿分分離加熱器という特殊な熱交換器の構成の説明が有り、
課題として機器内の腐食があり、対応として蒸気のPH値を上昇させアルカリ性にする
ことで対応ができたそうです。また、原子炉の燃料の制御は単純にタービン入口直後に
おける蒸気圧力だけに基づくと聞いて驚きました。全体として、内容が難しい話を我々
に分るように苦労されていたのが印象的でした。
記 堀 学(S51経営)
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