■ 第50回「関西蔵前懇話会」(関西五支部)
9月13日、蔵前工業会西日本センターにて18名が参加して開催された。
① 比嘉道夫氏 (72機械、元アイテス)
「ソーラーパネル故障チェッカー開発・販売の逸話」
② 北野利男氏 (62繊維、元東洋紡)
「堂島米相場の速報合戦と旗振山」
多彩な活動を積極的に続けている2氏から、それぞれの
経験・調査をベースにした、興味深いお話を聞きました。
レジメを『要旨』として収録、ダウンロードできます。
話題①「ソーラーパネル故障チェッカー開発・販売の逸話」
再生可能エネルギー固定価格買取制度が日本でも始まり、ソーラーパネルによる太陽光発電は
個人住宅屋根から大規模敷地利用でブームとなった。
屋外環境で20年以上発電することが期待されているソーラーパネルは、
複数の発電セルが直列に接続されるユニットで構成されるため、一つのセル欠陥が
そのユニットの発電量を激減させる。
一方、発電量は天候などに大きく左右されことから、設置後にセル欠陥の発見が課題であった。
アイテスでは強みであった半導体等の信頼性評価技術を基盤として、
ソーラーパネル欠陥評価装置の事業化に成功した。
その開発過程や他社と差別化技術、その販売拡販での多くの障壁をクリアーしてきた逸話など、
新ビジネスの創造ポイントについて紹介頂いた。
話題② 「 堂島米相場の速報合戦と旗振山」
現在、情報は電話や通信で一瞬にして伝達される。江戸時代には、
年貢米の流通が経済の中核を成し、その中心が大阪堂島の米市場でありその取引相場情報が
全国相場の主導的役割を果たしていた。
元禄時代頃から各地への米相場情報の伝達は、幕府公認の「米飛脚制度」であったが、情報伝達速さが
大きな損益を生むことから非公式な「旗振通信」や「伝書鳩通信」の手段でも伝達されていた。
これらの通信手段とともに明治の「郵便制度」の背景や役割、それらの特徴について紹介頂いた。
取り分け、当初非公式であった「旗振通信」は、通信速さの有用性が認められることで
旗振通信網が整備された。旗振通信の変遷、さらに通信網の中継点の一つとなっていた
身近な須磨の旗振山の痕跡や現在の状況について紹介頂いた。
大友朗紀( 75修 機械物理)
全員集合Photo
比嘉道夫さん 北野利男さん
「ソーラーパネル 「堂島米相場の速報合戦と旗振山」
故障チェッカー開発・販売の裏話」
-会場内でのスナップphoto-