9月14日(木)に、蔵前工業会西日本センターにて例会費=1コインで開催、
毎回、蔵前出身の若手、中堅、ベテラン技術者のお二人から話題提供を頂いている。
今回は以下2名のお話を、聴衆19人で初秋の一夕を楽しんだ。
① 黒岩 學而(S40 数学)さんから「チューリングマシンについて」<
② 穴原 明司 (S33 繊維 S35 繊維 修)さんから 「無撚(むねん)物語」<
の2テーマでお話を伺った。レジメを『要旨』として収録、ダウンロードできます。
話題① 「チューリングマシンについて」
IBM製大型機からマイコンまで電子計算機は、二進法を使ったノイマン型コンピュータと言われている。
記憶・内蔵したデータ・プログラムをもとに、読み出した情報に基づく動作(操作)と結果出力する。
この操作を内部停止まで反復・実行を続ける『仮想エンジン(チューリングマシン)』が 1936考案された。
この概念は、アラン チューリング(イギリス)が論文発表し、さらに暗号解読に応用されている。
しかし、その先進性は国家機密とされ、さらにチューリングの事跡・生涯(41歳で事故死?)も秘匿された。
近年(チューリングの生誕100年に際して)、当時の歴史・業績が公けにされてノイマンやENIACに先んじた
評価が明らかになっている。
話題② 「無撚(むねん)物語」
化繊フィラメント糸とその繊維製品は平滑さゆえに、紡績糸(基本的に天然繊維を紡いだもの)と
その製品の持つ風合いが異なり、用途も限られる。
この(天然)短繊維の紡績シクミを踏まえて、フィラメント糸にさまざまの『仮撚り』加工が試みられ、
繊維製品としての改良あれこれが開発、使われている(但し「仮 撚り」ゆえの制約もある)。
著者は品質向上・適用範囲拡大を目指し、『(糸)撚りアップ』の技術開発(『実撚り』実現)に挑戦した。
さまざま方法のなかで、『結束紡績法』に着目、実用生産の糸口に到達したが、
最終製品として満足できるモノには至らず、残念無念(『無撚』)の物語に止まっている。
古谷昭雄(S30電氣)
全員集合Photo
黒岩さん「チューリングマシンについて」
穴原さん「無撚(むねん)物語」
-会場内でのスナップphoto-