蔵前関西俳句同好会(つくし会)
平成25年(2013年)07月 〜 12月


[ 2013年の忘年会:出席者:櫛橋・久保田・穴原・原・古谷の皆様 ]
他に会員としては、國司氏 がおられる 
   
平成25年句会で選出された秀句の、7月から12月までの分を本ホームページにて報告致します。

なお、各月の秀句を参照するには、下の各月をクリック下さい!
___7月8月9月10月11月12月
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【平成25年7月 句会作品】
端座して暫し瞑想岩清水    久保田耕平
京暮れて山紫水明川床涼み    久保田耕平
夏帽子色とりどりに山路ゆく    國司喬伸
浴衣の子下駄からころと散歩道  國司喬伸
浴衣着て京の街行く姉妹  古谷昭雄
モーツァルト眠る里山ゼラニウム  古谷昭雄
足摺の灯台高し蝉時雨  原 且則
揃ひの浴衣清水の坂登る  原 且則
川床に寝て星の世界に紛れ込む  穴原明司
ミクロンの精度を削る汗の腕  穴原明司

【平成25年8月 句会作品】
ひと雨の過ぎて残暑を持ち去れり  穴原明司
山門をくぐり残暑の別世界  穴原明司
地下鉄を降りれば地上蝉しぐれ  久保田耕平
比良出でて伊吹に達す鰯雲  久保田耕平
雨上り声のいやますちちろ虫  國司喬伸
朝顔や水にうるほひ藍深し  國司喬伸
朝顔が軒先飾る飛騨の町  古谷昭雄
鰯雲今年の冨士の終り告ぐ  古谷昭雄
波荒く人影消へて鰯雲  原 且則
束の間の豪華さ競ひ花火揚ぐ  原 且則

【平成25年9月 句会作品】
般若寺や秋桜抱く石仏  古谷昭雄
浦祭港を埋める祝い旗  古谷昭雄
野の花を集めて妻と月見かな  久保田耕平
風に乗り囃子かすかに里祭  久保田耕平
名月を連れて帰りは遠廻り  穴原明司
満月に誘はれふらり家を出る  穴原明司
秋祭大太鼓響く町の角  原 且則
窓越しの月を肴に缶ビール  原 且則
母の袖引きてはしゃぐ子秋祭  國司喬伸
古里の新種の葡萄味見せり  國司喬伸

【平成25年10月 句会作品】
蔦かづら絡みし塔に風見鶏  久保田耕平
秋麗や辻立つ僧の袈裟清か  久保田耕平
瀬戸内を白帆行き交ふ星月夜  國司喬伸
秋うらら雲の行き交ふ琵琶湖畔  國司喬伸
秋麗や冨士凜として雲散らす  古谷昭雄
ひるさがり恥かし気なる酔芙蓉  古谷昭雄
木犀の香飛び込む朝の窓  原 且則
初孫の御礼参りや菊花展  原 且則
靡かせてすすきが原に風を見る  穴原明司
脇役の尾花静かに俯ける  穴原明司

【平成25年11月 句会作品】
菊飾る杜に晴れ着の親子連れ 原 且則
肌寒し朝の路面の濡れし跡 原 且則
境内の掃き目の上の紅葉かな 久保田耕平
真鍮の手摺光りて肌寒し 久保田耕平
紅葉踏みかそけき音を道連れに 穴原明司
プロペラを持たせ紅葉は子を旅へ 穴原明司
秋刀魚焼く匂ひほのかに垣根越し 國司喬伸
朝寒し芝生ついばむ雀たち 國司喬伸
菊薫る伊勢遷宮の厳かに 古谷昭雄
旧友集ふ初冠雪の冨士を背に 古谷昭雄

【平成25年12月 句会作品】
西芳寺苔朱に染めし師走風 櫛橋義雄
初ごおり義士ふみつけて泉岳寺 櫛橋義雄
遠山に冬日残して信濃暮る 久保田耕平
極月の京に蕪村の終焉碑 久保田耕平
あちこちに光のオブジェ師走かな 原 且則
咲き誇るバラに寄せ来るスマホかな 原 且則
師走入り舟かげ淡し須磨の海 古谷昭雄
点灯のそのどよめきやルミナリエ 古谷昭雄
過去未来すべて消し去る柚子湯かな 穴原明司
夢をまた先送りして師走かな 穴原明司

(文責 古谷昭雄)
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