蔵前関西俳句同好会(つくし会)
平成25年(2013年)01月 〜 06月


[ 冬の富士 ] 
   
平成25年句会で選出された秀句の、1月から6月までの分を本ホームページにて報告致します。

なお、各月の秀句を参照するには、下の各月をクリック下さい!
___1月2月3月4月5月6月
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【平成25年1月 句会作品】
海峡の潮風孕み凧揚る  古谷昭雄
お賽銭頭上飛び交ふ初詣  古谷昭雄
飄飄と主見下ろす奴凧  穴原明司
七草を摘んで見上げる鐘の音  穴原明司
御出座しに波打つ小旗参賀かな  原 且則
松過ぎて登校急ぐ子供達  原 且則
日溜りを漫ろ歩きて七日粥  久保田耕平
奥能登の磯吹き荒ぶ波の花  久保田耕平
早旦の大根千切り音高し  國司喬伸
川合ひの流れ変らぬ去年今年  國司喬伸

【平成25年2月 句会作品】
  牡蠣届く坂越の海の香を連れて 古谷昭雄
  初遍路渦潮越へて霊山寺 古谷昭雄
菜の花の果ては湖比良連山      久保田耕平
比良八荒招く無数の波頭  久保田耕平
  春立つや暗き路地裏犬走る 國司喬伸
  佇みて見送る友や飛花残花 國司喬伸
雨の音耳にやさしく「立春よ」  穴原明司
呼びあって菜の花畑母と妻  穴原明司
節分や皆の願ひこだまして  原 且則
  母見舞ふ菜の花添へて花籠に 原 且則

【平成25年3月 句会作品】
真っ直ぐに天指す野火の煙かな  久保田耕平
瀬戸の海朝日映ゆ面に桜鯛  久保田耕平
一輪の赤き椿に迎へらる  國司喬伸
野火走る水面明かりの大和川  國司喬伸
山焼く火甍浮き出づ東大寺  古谷昭雄
黄砂来て終日烟る須磨の海  古谷昭雄
春場所や郷土力士を垂れ幕で  原 且則
柵ゆすり子象水浴びねだりおり  原 且則
大陸に黄砂の狼煙たかだかと  穴原明司
まだ眠い大地を覚ます野焼きかな  穴原明司

【平成25年4月 句会作品】
咲きそむる桜に夕の小糠雨  國司喬伸
ふはふはと七色映ゆるしゃぼん玉  國司喬伸
道一筋人影遠くおぼろ月  久保田耕平
薫風や棚田を過ぎる鳶一羽  久保田耕平
“春の海”琴と尺八和す今宵  古谷昭雄
子を偲ぶ雨情の歌や一玉  古谷昭雄
しゃぼん玉風に揺られて彩放つ  原 且則
朧夜は風艶きて千鳥足  原 且則
駆け寄りし風に消されたしゃぼん玉  穴原明司
シャボン玉まっかな夕日閉じこめて  穴原明司

【平成25年5月 句会作品】
寄り添って雨にしょんぼり鯉のぼり 穴原明司
手を拡げ五月の風の中に立つ 穴原明司
筍や里の母より糠そへて 久保田耕平
雲写す水田に波紋風薫る 久保田耕平
若葉風笹笛吹きて葛城へ 國司喬伸
山越えて里のやどりや五月晴 國司喬伸
竹林に離れ竹の子頭出し 原 且則
一面に葉の出る間なきつつじかな 原 且則
津波跡亡き児偲びて鯉幟 古谷昭雄
掘りたての竹の子積んでバイク着く 古谷昭雄

【平成25年6月 句会作品】
梅雨雲を抜けて明るき富士の峰 原 且則
掬へずにおまけの金魚持帰り 原 且則
睡蓮の池に写りし鳳凰堂 久保田耕平
空青く見渡す琵琶湖山若葉 久保田耕平
青田越世界遺産の家並ぶ 古谷昭雄
竜田川逆浪昇る石斑魚かな 古谷昭雄
日暮どき子犬とぼとぼ青田道 國司喬伸
名どころの穴子選りゐる安芸の旅 國司喬伸
振袖をみて見て視てと来る金魚 穴原明司
映ってる自分とキッスする金魚 穴原明司

(文責 古谷昭雄)
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