蔵前関西俳句同好会(つくし会)
平成24年(2012年)01月 〜 05月



 
   
平成24年句会で選出された秀句の、1月から5月までの分を本ホームページにて報告致します。

なお、各月の秀句を参照するには、下の各月をクリック下さい!
___1月2月3月4月5月
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【平成24年1月 句会作品】
朝日浴び暫し華やぐ霜の花    久保田耕平
美味そうに孫若水の御薄飲む    久保田耕平
御降も悲しみさそふ北の海 櫛橋義雄
父逝きて若水汲むも思案かな 櫛橋義雄
お降りに燈明けぶる参詣道   宮脇隆夫
島漁港一寒灯を消さで置く     宮脇隆夫
初せりの度肝を抜いた大マグロ   穴原明司
お降りの沁みて大地も萌え初むる   穴原明司
若水や濡るる野地蔵いきいきと  國司喬伸
きのふけふ媼せはしく煤払ひ    國司喬伸
義母の喪を須磨のお寺に初詣 古谷昭雄
ちびっこが杵振り搗きし餅を食べ 古谷昭雄
朝ぼらけ表騒がし初すずめ 原 且則
御降のちらりほらりと露天風呂 原 且則

【平成24年2月 句会作品】
風に乗り鳶悠悠と春田かな      久保田耕平
ひとつ見つけつぎつぎ見つく土筆かな    久保田耕平
啓蟄に倣ひ抜け出す温い床 穴原明司
恋猫の畏り待つ窓の外 穴原明司
犬逝きて散歩の土手に土筆かな      原 且則
ビル越しに水面煌めく春の海      原 且則
紅白の梅がしづけき香を放つ   
國司喬伸 
見上ぐれば青雲流るつくしんぼ     
國司喬伸 
分かれ道迷う二月の雑木山 古谷昭雄
玉筋魚の初荷に並ぶ八十男 古谷昭雄

【平成24年3月 句会作品】
海苔舟が墨絵となりし須磨の海    古谷昭雄
雛人形小舟に乗りて里帰り     古谷昭雄
うららかや釣りする人に妻添ひて    
國司喬伸 
うぐひすや樹下にたはむるあねいもと    
國司喬伸 
歯磨きの手のしばし止む初音かな       久保田耕平
うららかや京の露地裏機の音         久保田耕平
荒波に揉まれ張り付く岩の海苔      原 且則
初音聞く木漏れ日の差す登山道      原 且則
あどけない初音に個性芽生えおり 穴原明司
一片の句を慈しむ喜寿の春 穴原明司
コサージュを色あざやかに花の雨 櫛橋義雄
気仙沼かすむはなみだか陽炎か 櫛橋義雄

【平成24年4月 句会作品】
てふてふの暫し連れ添ふ一人旅 穴原明司
堀り起し春を届ける土の裏 穴原明司
集ひ来し摂津の渓に風光る        久保田耕平
旧友集ひ笑みあふれたる花の宴        久保田耕平
花吹雪去りてひっそり並木道       原 且則
城下町着物姿で春惜しむ       原 且則
生ひしげる蓬踏み分く宿の道         國司喬伸
母の忌のぬかづく墓に散る桜         國司喬伸
落花踏み老妻と歩きし母校かな        
古谷昭雄 
草毟る老妻の背に舞ふ蝶ふたつ       
古谷昭雄 

【平成24年5月 句会作品】
故郷の家並み懐し鯉のぼり 久保田耕平
踏まれるよ雨後の歩道のかたつむり 久保田耕平
風渡りさざめく水面菖蒲草     原 且則
新緑の四方八方迫り来る      原 且則
馥郁と新茶のベール差し向かひ        穴原明司 
つまづいた子に声かける花菖蒲         穴原明司 
そぞろ雨葉裏にひそむ蝸牛        國司喬伸
五月雨や傘をかしげてすれ違ふ        國司喬伸
水蒼き近江の里や花菖蒲 古谷昭雄
ティーショット滴る山に向ひ打つ 古谷昭雄

(文責 古谷昭雄)
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