日時: | 平成16年11月2日(火) 12:00-14:00 |
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場所: | 中央電気倶楽部317号室 |
講話: | 姫街道 −65歳からの東海道ウオーキング− |
講師: | 古谷 昭雄氏(昭和30年電気卒) |
30年電気の古谷です。
私は先日で72歳になりました。
関西蔵前午餐会では、10年前に「65歳になったら東海道自然歩道(箕面→高尾山:1,380km)を歩くつもり」と公約しました。しかし、72歳になってやっと終わったのは、「安全第一・芋虫東海道ウォーク(箕面→日本橋:1,195km)」でした。添付の「芋虫・東海道行路図」でその不節操なウォークルートを紹介させていただきます。
ルート1: 箕面を出発して京都、石山寺、宇治、奈良を経て室生寺まで進みました。(390km,23日)しかし、青山高原(ピーク1,013m)が怖くなり、
ルート2: 石山寺→信楽→余野(63km,4日)に切り替えました。此処までは、一応、東海道自然歩道です。神戸を起点の日帰りコースです。
余野から先の自然歩道は鈴鹿の山系に入ります。此処を避けて、京都から日本橋に向かう東海道五十三次(429km)に、鈴鹿峠を越えて関の宿場から合流する事にしました。
本格的な東海道五十三次に入るためのつなぎとして、余野−鈴鹿(35km,3日)、桑名−関ヶ原−大垣−名古屋(121km,6日)を歩きました。このルートでは、関ヶ原の古戦場を隈無く探索しました。
富士から関まで、(305km)を17日かけて歩きました。200年前に作られた歌川広重の浮世絵で有名な『東海道五拾三次』です。新幹線で出発点に行ってから、1週間ぐらい続けて、適当な宿場町で宿を取ります。昔の船渡りの所は陸を迂回しました。
オプションとして、浜名湖の山側を廻る姫街道をも歩きました。見附(磐田)−御油66kmを5日間のコースです。400年前東海道の参勤交代の時作られた道です。その後、今切−新居の船渡りルートが東海道の本道となり、この旧道は、『女性以外の通行禁止』となってしまい寂れました。最近は、若者を中心に『奥浜名湖リゾート、風光明媚な街道:姫街道』として見直されています。皆様も是非トライしてみてください。
吉原から富士五湖を廻って山中湖へ出ます。87km,5日の行程です。途中、自殺で有名な青木ヶ原を抜けます。此処では雨に遭って難渋しました。
山中湖から自然歩道をそのまま進と丹沢山系を越えて高尾山に出ます。この山越えを嫌って、東海道五十三次の国府津に下ってしまいました。
国府津から日本橋まで77km,4日の旧東海道を歩きます。所々に昔の道が残っておりますが、残念ながら、ほとんどは国道1号線の歩道を歩くことになります。それでも、お江戸・日本橋に到着した時は感激でした。
60歳で決心した東海道ウォークは、(1) 高い山は避ける(逃げる)。 (2)宿泊所の遠いルートは避ける。 といった芋虫のような節操のないものでしたが、
(3) 興味があったら簡単に浮気(回り道)をしました。姫街道、関ヶ原、鈴鹿峠などにも足を伸ばしました。途中、遭難まがいのことも起きましたが、何とか初志を果たせてほっとしております。
ご出席の皆様には、拙著『姫街道』(フィクション)を当日配布しましたのでご参考にしてください。p>
いやはや、あまりにも面白いお話で、あっ!という間に1時間が過ぎました。出席者から沢山の質問がありましたが、それは、お話の内容が多くの方々に興味を誘う体験談であったからです。講演を聴きながら、木曜日午後8時からあるコメディー「道中でござる」に匹敵する面白いお話と思いました。
(文責:奈良)